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第651回「若い頃からのつきあいが第二の人生を豊かにする」(高島陽物語31)

家族と顔を会わせることが少ない亭主は
妻や子供たちとどう付き合っていけばいいか、
超多忙の邱永漢さんが、その秘訣を乞うほどに
高橋陽さんは不在亭主でした。

家を開けっ放しで、
高橋さんは何をされていたのでしょうか。
ひろく世界各地を巡り、変化の兆しを
自分の目で確かめておられたとのことですが、
随分お金もかかったでしょうに。

と思ってご長男の健一さんにうかがうと、
国内で数多くの講演をこなされていたとのことです。
その言葉をヒントに、昭和61年に出版された
『社長のめしの種』を再読すると、
高島さんは各地で講演されるとともに
毎月20もの定例の懇親会を
運営されていたことがわかります。

「若者だけの“志陽会”」、
「小母ちゃんたちだけの“ヤングウーマンズ・くらぶ”」、
「以前は若者だったが年数がたって中年になった“損得くらぶ”」、
「カネと時間の上手な使い方をみんなで考えよう
ということからはじまった“高陽会”」
「高島さんの“先見術”をテーマにした“先見塾”」、
「100人もの人が集まる“耳よりな情報を耳にする会”」と
こうした会が20もあったというから驚きです。

高島さんは述懐されています。
「20のどの会も私にとって大事な会である。
私の財産といってよいだろう。
以心伝心で会員の人たちも会をよくしようという気が
出てきたみたいだ。
良いコネクションを持つことは一朝一夕ではできない。
本気になってそれを目指さなければ、得られるものではない。
年をとったら悠々自適をしようと思っても
若い時と違って、カンタンに仲間に入れてくれない。
若い頃から仲間づきあいをして、初めて
第二の人生を豊かに送れるのだ」(『社長のめしの種』)

いやあ、勉強になるいいお言葉です。



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執筆者:戸田敦也(2007年05月28日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com