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第582回 世界中の株安の原因はアメリカのバブル崩壊

去る2月27日、
深セン、上海両市場の株価が急落し、
そのあと、世界中の株が連鎖的に値を下げましたので、
株に興じている人たちの間で衝撃が走りました。

この株安をめぐり、
中国での株の下落のあとに、
世界の株の暴落が起こったことに着目し
中国での株の下落が
世界の株の下落の原因だ
ととらえている向きがあります。

中国では、銀行から借り入れたお金を
株式投資に当てている企業が多く、
そのため中国政府が近いうちに
金融を引き締めにでるのではないか、
という観測が中国の株の下落を招き、
そのことが原因になって、
世界中に不安が広がり、
株安を招いたと見ているのです。

それに対し、
世界の各地での株安の原因は
アメリカで起こっていた経済の過熱状態が
崩れたことだという見方があります。

このところ、アメリカの経済が実力以上に伸び、
バブルと言っても良いような状態にあったが、
そのことが、中国における株安をきいかけに
一挙に表面化してきた、つまり
アメリカにおける過熱状態が崩れたことが
原因だと見るわけです。

この見方によると、このところのアメリカでの
国内投資の多くは外国人からの投資で行われ、
そのことが金利高を招き、それがまた更に
資金の流入を招くという現象を起こしていたが
そうした状態がいついつまでも続くはずはなく、
12月に入って、外国からの投資が激減したことで
早晩、これまでの状態は崩れるのでないか
という不安がひろまったと説明されています。

中国の株安のあと、連鎖的に
世界中の多くの地域で株安が起こりましたので
そのタイミングから見ると、中国での株安が
原因となって、世界中の株安を招いたと見がちですが、
世界中の地域で株安が起こったという現象を、
後者の見方の方がよりよく説明しているのではないかと
私は考えています。



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執筆者:戸田敦也(2007年03月20日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com