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第559回 ベトナム人が工場の操業に優れた資質を発揮
ホーチミン市で証券会社の口座設定の手続きをし、
市内の見所も訪問した翌日の2月12日、
私達はベトナムにおける工業化の実情に接するため
バスに乗ってホーチミン周辺の工業団地を
訪問することにしました。
最初に訪ねたのは、タン・トゥアン輸出加工区
(Tan Tuan Export Processing Zone)という
工業団地にある田中酒造という会社です。
ホーチミンのホテルを出てから30、40分してから
この工業団地に近づきました。
多くの男女がバイクに乗って出勤を急いでいます。
その道端には朝食を提供する人たちも見えます。
輸出加工区というのは、
輸出用の商品を生産する外資系企業のために
開発された工業用地です。
外資系の企業にとっては、安い労働力と土地を
使って、低いコストで製品をつくることができ、
ベトナムの政府にとってはこの工業地区を通じて
ベトナムの人たちが働く雇用の場を提供し、
外貨を獲得することができます。
こうした日本とベトナム双方の利益のために
工業団地が開発されたわけですが、
タン・トゥアン輸出加工区に入ると
日系企業の工場が並んでいます。
その1つが田中酒造の工場です。
私達は大きな会議室に通され、
ベトナム人の経営幹部の女性の方から
流暢な日本語で、会社の経緯や内容を
説明を受けました。
この方の説明によれば、
田中酒造は山梨県から進出している会社で、
ベトナム現地で日本米の委託生産を行い、
その米を使って、日本酒や、焼酎、みりんなどをつくり、
製品の多くはアサヒビールやキユーピーなど
日本の会社に輸出されているとのことです。
会議室で説明を受けたあと、
工場に入り、商品製造のプロセスを
詳しく説明いただきましたが、
この工場ではトップからワーカーまで
全てベトナム人で操業されているとのことです。
山梨の本社はこの方達に
全幅の信頼を寄せているのでしょうが、
ベトナム人が会社の経営者としても
また作業者としても優れていることを
実感することができ有益でした。
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執筆者:戸田敦也(2007年02月25日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

