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第523回 生き甲斐という視点から仕事を見つめよう

私は投資向きの不動産を見て歩くセミナーに
参加いただいた人たちのため、
邱永漢さんがお書きになった『不動産が一番』
と一緒に『貧しからず、富に溺れず』
という本を持参しました。

『貧しからず、富に溺れず』という本は
今から約20年ほど前に1985年に
出版された本ですが、雑誌社からの要請にもとづき
サラリーマンに焦点をあてた本です。
この本のまえがきで邱さんはこう述べています。

「(会社に勤めるサラリーマンになるというのが)
日本の大半の人々の人生コースであるが、
サラリーマンになると、収入はほぼ決まってしまう。
それでも世界で、1、2位を争う豊かな国になったので、
かなり高額の所得水準であるが、成功した自営業者や
芸能人などに比べると、タカは知れている。
したがってお金に縁があるかというと、
あまり縁があるほうではない。

しかし、それでも定年後の対策もしなければならないし、
自分の現在の生き方に対しても自分なりに
納得できなければとても生きて行けない。

サラリーマンにとって大切なことは、
一位が生き甲斐であり、第二位が人間関係である。
お金は恐らくもっとずっと下位に属するものであって
私の友人の中にはお金を全く無視しまっている人もある。

人それぞれの生き方があるから、
それはそれでよいだろうが、
いつかは定年になって
第一線を退く時も来るのだから、
多少は生活の資を蓄えておく必要もあるのであろう。」

私は昔、この本を読んで、邱さんが
会社勤めをしている人の心の拠り所として
「生き甲斐」をあげていることに
興味を持ち、また参考になりました。

そして今は、サラリーマンに限らず
多くの人は「生き甲斐」を持つことが
心の拠り所なっていると考えていますが、
そういう視点から、今の仕事について
考える参考になるだろうと考え
この本をセミナーに参加いただいた人たちに
お渡ししました。



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執筆者:戸田敦也(2007年01月19日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com