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第503回 今はダメでもいつまでもダメではない

上海で日本の中小の環境関連企業の
出展のお世話をしてきた友人が
私に送ってくださったメールの続きです。

「中国の人たちは技術はタダだと思っています。
それから、コピーの問題ですね。
今回の出展でも、会期中に成約があり、
表面上はめでたしめでたしなのです。

しかしこの成約の話を知った
中国人のスタッフは私に耳打ちしました。
『展示会に出展されている商品の
中古品をほしいというというような話は
たいへん危ない。私なら絶対に売らない』と

仕方なく、私は中国人スタッフから
聞いた話をそのまま、出展している
会社の人に伝えました。

結局、この話は出展している日本の会社が
中国の会社に売ることになりましたが、
なかなか中国は大変です。

商品や技術を売るお手伝いをしに
上海に来たのに、売るなと
言わなければならないのですから。

日本人の普通の感覚では、
つきあいたくないというのが
正直なところでしょう。

さて、今日テレビで放映された、
水質浄化技術を売り込む
日本人の奮闘も、その次に
何が起こるのか、考えさせられます。

今の状態がいつまでも続くものでも
ないだろうとも期待していますが。」

このメールをいただき、
私は次のように返事しました。
「対中ビジネスは一筋縄ではいかということを
改めて感じさせていただきました。
でも、いついつまでも
こういう状態が続くとも思えません。

邱永漢先生はよく言われます
『今はダメでもいつまでもダメではない』と。
また『世の中はよい方向に
動いていくと考えている』ともおしゃいます。

そういえば私が働いていた
八幡製鉄所が立地する北九州市の洞海湾は
かつては死の海といわれました。
でも今は蘇りました。
大都市東京を横断する隅田川にはかつては
腐臭が漂っていました。
この河も今は綺麗になりましたね。

いつかは事情は変わると期待して、
来年も引き続き頑張ってください。」

そうしたら、また友人から次のような
返事が送られてきました。
「今日のテレビの番組を見終わった後、
たくさんの日本企業が虎の山に続々と入っている
ということを再認識しました。
次回も、虎に食われないよう頑張ります」と。
友人の引き続いてのご努力を願うばかりです。



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執筆者:戸田敦也(2006年12月30日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com