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第426回 「ベトナムは智恵と迫力を持った労働資源保有地域」

16年前の平成2年、
ベトナムのホーチンミン市を訪れた邱永漢さんは、
外国から流入した物資がおおっぴらに
街の中で売られているのを目の当たりにし、
平成4年に発刊した『人財論』で
次のように書いておられます。

「これだけ海岸線が長く、
地形が入り組んでいたら、
取締まるのだってよういではないだろう。
というより、物の流れがスムーズに
動いているのだから、ソ連や東欧tのような
融通のきかない共産主義とは本質的に違っている。

やはりここは、中国と同じように
共産主義の似合わない国民性の国であり、
かってのフランスの植民地であったことが
共産主義の先例を受けたことよりも
根強く残っていると直感した。

そう言えば、行商人が
出来立てのフランス・パンを籠にのせて
売っている姿はアジアの他の地域では
とても目にかからない珍しい光景である。

こうしてみると、ベトナムは一頃、
盛んに難民をアジアからヨーロッパまで送り出したが、
これらの難民は政治難民というよりも、
政治にことよせて、外国に出稼ぎに行く
経済難民だったのではないかと思わず
首をかしげたくなる。

それだけの智恵と迫力を持った労働資源だから、
フィリピンと並ぶ労働鉱脈と思って先ず間違いない」
(『人財論』平成4年)

私は、この文章を読み、
平成6年の時点で、自分が編集させていただいた
邱永漢さんのエッセンス本『アジアの曙』に、
この部分をl織り込ませていただきました。

そうしたことまり、私はベトナムの将来に対して
期待を寄せるようになっていましたので
今回友人の誘いを受け
、ベトナム行くことをすぐ決めました。



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執筆者:戸田敦也(2006年10月13日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com