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第368回 台湾が日本を追って工業化に成功
資本も資源もない日本が
工業化によって富を創造し、
世界のトップレベルの国になっていきましたが、
その後を追ったのが台湾と韓国です。
邱永漢さんは平成6年に発刊された
『アジアの勃興』で、台湾が
経済を発展させることになった
経緯を次のように解説してくださいました。
「韓国と台湾は共にかっての日本の植民地だったし、
その時代の台湾人たちは日本の教育を受けてきた。
また日本人の植民地経営は自分らの利益を
優先させたものであったことは
疑いを入れないとしても
その過程でインフラの開発にも、
また産業の開発にも力を入れてきた。
日本人が支配してあいだ、トップも技師も
すべて日本人によって占められ、
台湾人は下働きがせいぜいのところ
技手の仕事くらいしかやらせてもらえなかった。
それでも敗戦によって日本人が去ると、
そのまま日本人の仕事を
受け継ぐ立場に変わったのである。
しばらくたって、日本人が再び
経済を武器に捲土重来を図る機会がくると、
台湾人はそのパートナーとして、
現地生産に従事するようになった。
台湾の工業化は30年ほど前(注:昭和39年)から
起こっているが、経済成長が軌道に乗り始めたのは
14,5年ほど前(昭和55,6年)からのことである。」
(『アジアの勃興』平成6年)
そういえば、昭和50年代の半ばから
NIEsという言葉が登場しました。
Newly Industrializing Economiesmの
頭文字をとったもので、
新興工業経済地域という意味の言葉です。
アジア地域で経済を顕著に
発展させた韓国、台湾、香港、シンガポール
の各国を指す言葉として
頻繁に使われるようになりました。
日本人だけでなく
台湾人や韓国人も工業化による
付加価値生産で、裕福な国に
なっていったということが重要です。
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執筆者:戸田敦也(2006年08月17日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

