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第342回 外国人は投資国の得意業種に重点をおく

昭和57年10年、東京証券取引所で
外人投資家が日本株を大量に買ったことを受け
邱永漢さんが、今後の市場における変化として
予測したことの三つ目が
「世界中で日本が最も得意とする業種が
何かというところに重点をおくであろう」
ことでした。

この考え方についての邱さんの解説は
次のようなものです。
「日本には生産事業はいくらもあるが、
世界中で日本が最も得意とする業種が
何かというところに重点をおく。

自動車、テレビ、ビデオ、音響機器、カメラ
電卓のような製品なら世界中どこにも
メイド・イン・ジャパンが氾濫している。

そういう有名商品のメーカーなら、
それっと買い出動をする。
それも昔を知らないだけに、
昔のことには一切こだわらない。
いままでにない新高値を切っても
恐がらずにドンドン買い上げていくのである」
(『株が本命』昭和63年)

と言って邱さんが話題にとり挙げた株が
日立の株でした。
邱さんによれば、成長株時代には
ナショナル金銭登録機やパイオニアや
ビクターの株よりずっと安かったけれど、
外人買いで、600円、700円と買い進められ、
こういうときは、昔のことにこだわると
一歩も前に進めないが、過去のことを知らず
未来のことしか頭にないシロウトや外国人は
「さあ、元気を出して1相場をつくっていきましょう」
と踏み出すとのことでした。

今の中国株投資の世界でも
こういうことが起こることになるでしょうか、
頭の片隅においておくことにしたいと思います。



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執筆者:戸田敦也(2006年07月22日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com