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第347回 一株当り利益の上昇気配が株価を押し上げる
昭和60年に出版された
邱永漢さんの著作に
『籠いっぱいの価値ある情報』
という本があります。
今から20数年前に書かれた本ですが、
この本の中で邱さんは
日本の株が利回りをはずして
高く買い上げられる傾向について
次のようにお書きになっています。
「日本の上場企業の平均利回りは
たったの1%である。100万円投じて、
1年間にもらえる配当金は
たったの1万円である。
(中略)
アメリカの株は、
日本にくらべると、ずっと利回りが高い。
年に7%から8%の利回りがある。
私の友人の中にも、
アメリカ、日本、台湾を行き来していて、
三国にわたって株を買っている人がいる、
その人は私と株の話をするたびに、
アメリカの株に比べて日本の株が高すぎると
文句を言う。
アメリカの超一流株は、
日本の会社に比べてみても
基礎がしっかりしtているが、
利回り的にもちゃんと採算に乗っている。
どう考えても、日本の株は
ワリに合わないという。
ところがワリに合わない日本の株が
さらに高値に買い上げられる。
アメリカ人までが一緒になって
日本の株を買う。
ただでさえ利回りをはずしている株が
さらに利回りをはずしていく。
その買いの根拠はどこにあるか
というと値上がり率であり、
キャピタル・ゲインである。
どうして値上がりするかというと、
一株当りの稼ぎが
さらに上昇していく気配を
見せているからである。」
(『籠いっぱいの価値ある情報』昭和60年)
昭和60年頃、日本の株が
ドンドン値を上げていきましたが、
それを支えたのは、一株当たり利益が
更に上がっていきそうだという
気配であったと説明されています。
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執筆者:戸田敦也(2006年07月27日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

