戸田ゼミ通信HOME >> 戸田敦也コラムトップページ >> 交流を楽しむ  300回〜
<< 前のコラム |第341回 欧米人の投資の物差しは「利益収益率」| >> 次のコラム

第341回 欧米人の投資の物差しは「利益収益率」

一昨日、昭和57年10月の東京証券市場で
外国人投資家が大挙して
日本株を買ったことを受け、
その後に起こる可能性のある変化の1つとして
邱永漢さん、挙げたことの1つが
「欧米人は“利益収益率”(レシオ)
共通の物差として日本株を買ってくる」
ということにふれましたが、今日はその見方が
具体的に述べられた文章を以下に紹介します。

「アメリカ人やヨーロッパ人と日本人とでは
株価に対する評価の基準が違う。
アメリカ人は日本人のように
利回りで株価の高低を判定したりしない。

一株当りの利益がいくらくらいあるのか、
それに対して、株価は何倍にあたるのか、
といったいわゆるレシオ(ratio=利益収益率)を
一応の物差しにする。

ついで、その業種がアメリカで大産業に
なっている業種であるかどうかを考慮する。
製鉄業や造船業ではどんなに儲かっても
先が知れているからあまり評価をしないが、
月賦販売やリースやファイナンスなら今後大きく
伸びるだろう」(『株が本命』昭和63年)

ここに使われている「レシオ」と言うのは、
単に「比率」という意味でしかありません。
しかし外人投資家が日本株を買うにつれ
「レシオ」といえば「プライス・アーニング・レシオ」
(「Price Earnings Ratio」)、つまり
「株価」÷「1株当たり税引き後年間利益」
=「株価収益率」を指す言葉として
使われるようになりました。

「株価収益率」とは
1株当たりの利益が
株価の何倍に相当してるか
を表わす比率です。

日本社会で
「比率」という意味しか持たない「レシオ」が
「株価収益率」を指す言葉として
使われるようになっていますが、
欧米人の投資の物差しとしていた
「株価収益率」が普及、定着した
といって良いのでないでしょうか。

ちなみに「株価収益率」は
英語の頭文字をとって
「PER」とも呼ばれています。
「PER」=「株価収益率」と頭に
刻んでおきましょう。



戸田ゼミのご案内
○ 7月29日(土)東京で投資向き不動産視察セミナーを開催します。
○ 8月5日(土)東京で中国株投資研究セミナーを開催します。
○ 8月25日(金)~28日(月)香港・深センで経済視察・交流セミナー(4日コース)を開催します。
○ 9月2日(土)大阪で経済設計セミナーを開催します。
○ 9月16日(土)松山で経済設計セミナーを開催します。
○ 秋、東京で東京の不動産研究セミナーを開催します。
○ 随時、人生設計通信セミナーを開催します。
○ 随時、商売の原則通信セミナーを開催します。
○ 随時、株の原則通信セミナーを開催します。
○ 随時、不動産の原則通信セミナーを開催します。

各セミナーの詳細は左欄の「戸田ゼミスケジュール」をクリックしてご覧下さい。


執筆者:戸田敦也(2006年07月21日)

戸田ゼミ通信HOME >> 戸田敦也コラムトップページ >> 交流を楽しむ  300回〜
<< 前のコラム |第341回 欧米人の投資の物差しは「利益収益率」| >> 次のコラム

■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com