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第328回 珠江デルタ地域は部品産業の集積地
3時間半ほどかけてバスで走り通る
珠江デルタ地帯ってどういうことろなのか
関心が高まってきます。
この「珠江デルタ」という言葉に
最初に出会ったのは、
ジャパン・アズ・ナンバーワンの著者
エズラーボーゲルさんがお書きになった
『中国の実験』(1991年)を読んでのことです。
この本は分厚い本ですが、
邱永漢さんが「出色の本」と言って、
旅の合間も持ち歩かれた本ですから、
お読みになられた方もおられるかと思います。
私もいま、改めてこの本に目を通していますが
インターネットで調べていたところ
2002年の通商白書に
「珠江デルタ」のことが要領よく
書かれた説明文に出会いました。
以下に引用させていただきます。
「珠江デルタは、中国華南の珠江湾に沿って
東端の香港から西端のマカオに至る
半径100キロメートルほどの一帯で、
深セン、珠海、東莞といった工業都市が存在する。
香港に近接した珠江デルタの開発は
早くから進められ、1979年には
当地の深セン、汕頭、珠海が中国において
最初の経済特区に指定された。
特に改革開放政策以後は、外資を導入しながら、
コピー機、プリンタ、パソコン部品等、
エレクトロニクス産業の分野で世界を代表する
一大集積地となるまでに発展した。
初めに珠江デルタに進出したのは
香港系企業である。
香港系企業は当地の低コストと、
香港の物流・貿易・販売・金融機能を組み合わせた
『委託加工方式』を生み出した。
次いで1980年代後半に、
急速な円高を背景として
日系企業がこの地に進出を始めた。
さらに、1990年には、
台湾から中国への企業投資が
事実上解禁されたことを受け、
台湾系企業が香港や対岸の福建省経由で
当地に投資を始めた。
その後、珠江デルタには
欧米系企業や韓国系企業が進出し、
さらに地場企業も育ち始め、
部品産業を中心とした集積が生まれている。
立地に際して部品の調達コスト、スピードを重視する
企業の立場からすれば、
他の東アジアの集積地と比較して
低い労働コストに加え、
このような部品産業の集積が
珠江デルタの大きな強みとなっている。
外資を受け入れつつ集積を進めた珠江デルタは、
輸出への依存度が極めて高いことが特色である。
輸出先を見ると、中継貿易の拠点となっている香港を除けば、
米国、欧州が大きなシェアを占めている。
一方、輸入面では日本、台湾、韓国、ASEAN4に対しては
輸入超過となっており、特に日本と台湾からの輸入が多い。
このことから、東アジア各国・地域から
主に部品の輸入を行い、組み立てた製品を
米国やEUを中心に輸出している様子がわかる」
(2002年『通商白書』)
旅のガイドとして『通商白書』が参考になるとは
思ったことはありませんが、
「珠江デルタ」の越し方と特徴が
コンパクトのにまとめられ
イメージがつかみやすくなります。
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執筆者:戸田敦也(2006年07月08日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

