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第294回 創業者の真似をするのが株で財をなす道
邱永漢さんは今から約20年前に発刊した
『株の目、事業の目』という本のなかで
「業績のよい会社の株を持っている人が
一番金持ちになる。
たとえばソニーの株を手際よく売買した人で、
ソニーの盛田昭夫さんより資産がふえた人はいない。
イトーヨーカ堂やデニーズの株で、
伊藤正俊さんより金持ちになった人はいない」
という趣旨の文章を書き、そのあとで
次のように解説しています。
「成長産業の創業者たちは
自分たちの会社の株を
額面で払い込んでいる。
額面より安い値段で株を買うことは
誰にもできることではない。
むろん、50円で買える時の企業の株は
まだ海のものとも山のものとも
分からない時である。
そういう時から創業者につきあって株をもち、
300円になろうが、500円になろうが、
脇目もふらず風雪に耐えてきた人が
一番金持ちになっている。
売るに売れなかったから
持っているだけじゃないか、
と言われるかもしれないが、
そういう立場にいた人が一番金持ちになって
自分もその真似をするのが一番である。」
先日、27歳の青年が先日
上場したばかりの中国銀行株を買い続けたく、
その作業を精神面で支えるようなものが
ありませんかアドバイスを求めた時、
私は今引用した文章を思い出しました。
そこで青年に「中国銀行の頭取に
なったつもりになるのがいい」
と答えたのです。
ところで、今回紹介した邱さんの
一連の文章の中には
株に対する考え方についての
重要なメッセージが含まれています。
それは株をいつまでも「売り買いの対象」
と考えるのではなく、「持ち続ける財産」
と考えませんかという提言です。
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執筆者:戸田敦也(2006年06月04日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

