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第191回 自分のことは分かりにくいものです
中国株のことを考えるとき
いつも頭をよぎることがあります。
中国の会社の株は中国人も買うし、
日本人も買いますが、
中国株の購入するとき、
中国人と日本人のどちらが
気軽に株を買うかといえば日本人で、
中国人は本当に株が高くなるかなあと
いぶかりながら買っているのではないか
ということです。
というのは、私たち日本人には
戦後の頃は貧乏暮らしをしていたけど、
いつの間にか様子が変わって、
世界の金持ちの国になった
という過去があります。
そして日本人は、自分たちが
金持ち国になったことにについて、
外国から原料を買い、それを加工を施し
付加価値のある製品を造り、それを売って
お金を儲けるようになったからだ
ということを知っています。
ですから日本人は、
中国も工業化が進めば、
所得の向上、マイカー、
マイホームブームの到来、
不動産価格の高騰と株高など
日本で起こったのと同じことが
中国でも起こるのではないか、と考えます。
ですからこのように考える日本人は
わりに気軽な気持ちで中国株を買います。
その日本人が、貧乏国から
金持ち国になる過程で、
自分たちの国の経済発展と自分たちの
生活の向上を的確に読んだかといえば、
そうではありません。
イギリスやアメリカの人で
先見性のある人たちは、
日本はこれから大きく発展するぞと言っても、
それに同調するより、自分たちには弱点があるから、
そうはならないだろうと否定的な見方をする人のほうが
多かったのです。
ですから、いまは、多くの日本人が
「中国は発展する」という見方をしますが
その中国で働いている中国人は、
外国人はいろいろ言っているようだけど、
自分たちの国が先進国と並ぶようなことには
ならないのではないかと見ているのではないか
私はそう思っています。
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執筆者:戸田敦也(2006年02月21日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

