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第182回 先読みが的確なら生き延びることができます
前々回自分が小さかったころの食生活を思い、
自分が育ったときの環境を思い出しました。
私は昭和18年に淡路島の北端の町で生まれました。
物心ついた頃に家は石油を扱う卸業をしていました。
その後、両親が奔走してある大手の石油会社の
特約店の権利を得て、田舎ではありましたが、
わりに羽振りのいい生活をしていたように思います。
私自身が少し長じたときのことですが
両親がどうやって石油卸の
会社をつくったのかに興味を持ち、
資料をとりよせ、その履歴を調べたら
会社の設立は昭和27年でした。
聞くところによると、私の母親が
「これからの時代の燃料は石炭でなく、
石油の時代のように思う。
だから石油の商売がいい」
と言い出したことが石油卸の商売を
起こした発端だと聞いています。
両親がこうした商売を起こしてくれたお陰で
私などは、12歳の時から対岸の西宮市にある
中学、高校に通うことができ、また東京の
大学にも通わせてもらいました。
私は早々に家を出、両親の起こした会社は
私の兄が継ぎました。そしていま
兄からその長男がその商売を継いています。
私の両親が先を的確に読んだので、
兄もその長男も、守成の道一本で
生き続けることができています。
石油卸の商売は10軒のうち、
8軒は赤字ですよ、石油元売の会社の人から
聞いていて、決して楽な商売とは思っていませんが、
先頭に立つ人の見通しがよければ
三代にわたって人が生き続けられるのです。
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執筆者:戸田敦也(2006年02月12日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

