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第179回 コーヒー事業は邱さんの先読みの所産
3年前のあるとき、
私に悩みをぶつけてきた青年が
昨年の夏、会社をやめて、上海の飛び、
その地で邱さんのコーヒー事業に
かかわることになったことを喜んでいます。
この事業にかかわったということは
青年にとっていろいろな面で
良い勉強になると思っています。
というのは、この青年は少し前に、
私へのメールで、上海に居を移したけれど、
世の中がどう進んでいくのか
サッパリわからないと書いてきました。
この世がこの先どうなっていくか
知ることはたいへん難しいことです。
でもどういう仕事を起こすかと
考えている人間は、このことに対して
何らかの答えをださなければなりません。
多分、そうした心境から、私に
じっれっったい思いを伝えてきたのだと思いますが、
この難しいことについて、自分はどう対処してるのか、
手の内を明かしてくださっているのが
ほかならぬ邱永漢さんです。
私は記憶をたどりながら、邱さんが
先読みの要領についてふれておられる
文章を選び出しました。
邱さんは先を読むにあたって
「過ぎ去ったことの移り変わりを
見ていけばこの先どんなことがおこるか、
ある程度類推することができます。
あとづさりしながら未来読んでいくのです」
といったことをお書きになっています。
邱さんのこの方面のことについて
知りたいと思っている人は多いだろうと思い、
上記のような文章をこのコラムで、
数回にわたって紹介させていただきました。
私が紹介した文章を青年も
読んでくれていたようで
「後ずさりしながら先を読むというのは
たいへん興味のある方法ですね」と
感想を寄せてくれました。
その青年がその後、
邱さんのコーヒー事業に
かかわることになったわけですが、
私から見たらこの事業は邱さんが
これから中国で起こることを読んだ結果
着手することを決められた事業です。
青年は、期せずして邱さんの
「先読みの所産」にタッチすることに
なったわけで、この仕事に従事するなかで
「先を読む」というのは、どういうことなのか
といったことを勉強させてもらえるのでは
ないかと考えています。
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執筆者:戸田敦也(2006年02月09日)
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邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。
■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com

