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第144回 充実感があれば人生は生きるに値します

人生において「生きがい」が大切であることは
つとに邱永漢さんも強調されていることです。

邱さんが「お金」と「幸せ」の関係を
主題にした著作に『お金としあわせの組み合わせ』
という本がありますが、この本のなかで
邱さんは人生においては「お金」も
「生きがい」も重要であるけど、どちらが
大事かといえば、「お金」よりも
「生きがい」の方が大切であると述べ
次のように書いておられます。

「お金は最低生活を支えられるだけあれば足りるが、
生き甲斐がなければお先真っ暗になる。
そういった意味でも、(中略)何が自分にとって
生き甲斐であるかを、自問してかかる必要がある」
(邱永漢『お金としあわせの組み合わせ』)

そして「充実感さえあれば、人生は生きるに値する」
(『お金としあわせの組み合わせ』)
とも述べておられます。

このように邱永漢さんも「生き甲斐」とか「充実感」を
重要なものと考えておられるわけですが、
先だってから、渡部さんが自分の「生き甲斐」を
探り当てる方法として、「内なる声」に耳を傾けることを
提唱していることを紹介してきました。
その渡部さんは私たちに次のようなメッセージを
送ってくださっています。

「青少年はゆっくりと
自分の内なる声に耳を傾ける習慣を
もたなければならない。
将来どんな仕事をしている自分をえがくと
ぞくぞくするような戦慄(せんりつ)が
体を走り抜けるか、
それを見いださなければならない。
それがあなたの潜在力である、
それを表に出すことが
あなたの自己実現なのであり、
それがあなたの成長であり、
それがあなたの生きがいなのであるから」
(渡部昇一『「人間らしさ」の構造』)

「どんな状態にある自分を想像するとワクワク
した感じになるか」というのが1つの鍵ですね。



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執筆者:戸田敦也(2006年01月05日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com