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第132回 H株企業上場で香港での調達額が急拡大

日経朝刊は12月19日、
15周年を迎えた上海証券取引所では
株価が低迷していることを伝えましたが、
翌20日は香港証券取引所で
中国本土企業による資金調達が急拡大し
調達額はロンドン証券取引所に迫っている
と伝えました。

その報道の要点を記述すると次のとおりです。

今年は中国政府の主導で大型国有企業の
香港証券取引所への上場が相次ぎました。
たとえば、6月、中国本土に営業拠点を置く
交通銀行(H株 3328)が22億ドルを調達し、
10月に中国建設銀行(H株0939)が
92億香港ドルを調達したのです。
その結果、11月時点で中国本土企業7社が
上場することで168億ドル(2兆円)を調達しました。

香港全体としては45社の上場で、
調達額が200億ドル(2兆3千億円)となり、
会社数では16%に過ぎない中国本土企業(H株企業)
が調達額の上で87%を占めたことになります。

こうした中国本土企業の上場は、
中国政府の上場方針によるもので
中国が新規上場(IPO)で得た調達額は
日本の43億ドルを上回り、
ロンドン証券取引所の241億ドルに
迫る動きになりました。

以上が12月20日の日経朝刊の記事の要約ですが、
前にもふれたように香港証券取引所では
今年10月の「中国建設銀行」の上場に続き、
来年には、「中国銀行」、再来年には「中国農業銀行」と
国有商業銀行の上場が予定されています。

こうしたことを考えあわせると、これまでは、
広東省や上海での経済活動が活発になり
中国のなかでの香港の経済的地位は
徐々に低下していくのではないかと見ていましたが、
香港が世界中からお金を集める上で
一番頼りがいがあるとの期待が高まり、
香港の役割は高まっていく方向だと
見方を修正しなければならないと思ったことでした。




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執筆者:戸田敦也(2005年12月24日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com