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第122回 自動車メーカーのチャンピオンは霧の中

今年夏、北京に行き、空港でタクシーに
乗りましたが、埃っぽい感じの中古車で、
東京ではそんな風体のタクシーに
お目にかかることはないのでビックリしました。

北京で働いている友人によれば、
これから北京市内で動いている中古車の
タクシーはすべて天津に移動させ、
北京市内を走るタクシーは新車に変えていく
ことになっていると教えられました。

実際、北京滞在中、市内で京劇を見て
宿舎に帰るときに乗ったタクシーは、
新品で空港で乗ったタクシーとは
雲泥の差で、このような形で北京市内の
タクシーも変っていくのだろうと思ったことでした。

こうして中国の各地で新しい自動車が
増えていくのだろうと思いますが、
2、3歩先に自動車大国になった日本で
生活してきた人は、ホンダやトヨタといった
自動車メーカーが、経済発展を導く
牽引車的役割を果たしたことを知っています。

ですから、中国株を選ぶにあたって
きっと中国でもホンダやトヨタやのような
会社が生まれるだろうと考え、
外国人が買える自動車株として、
広州本田を傘下に持つ「デンウエイ」の株を
株を人が多いと思います。

ところが、実際に「デンウエイ」買ってみると、
株価は下がるばかりで、中国では
マイカーブームが起こりつつあり
自動車メーカーの業績はあがり、
株価も高騰するだろうと読んだのに
期待に反した動きにで、これは一体
どういうことだろうと首をかしげている人が
多いと思います。

そうした人たちに対し、邱永漢さんは
「中国には自動車会社がたくさんあって、
競争が厳しく、どの会社が
ホンダやトヨタのようになるかは
まだわからないのです」
とコメントされています。

そうしたコメントを受け、「デンウエイ」の株を
買われた方々はどう対応なさっているでしょうか。
期待に背く動きにシビレをきらして、
別の株に乗り換る人もおられるでしょうが、
「まあしょうがない、気長に待つしなかないか」と
あきらめ顔の人が多いのではないでしょうか。

株はこちらの思うような具合には
なかなか動いてくれないものですね。


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執筆者:戸田敦也(2005年12月14日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com