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第105回 「中国の自動車株に近寄る人はいません」

今年、1月、香港でセミナーを開いた際、
先立って、深センを訪れました。
邱さんが深センの街の全貌を眺め、
本拠を東京から香港に移すことを
決意されたという丘に登ったあと、
私と妻は友人と一緒にタクシーに乗り
蛇口というところまで
高速道路を突っ走りました。

その道幅の広いこと、また道路を
行き来する車の多いのと速いのに
私の妻はビックリし
「お父さん、中国の株を買うのなら
自動車の株ですね」と口走りました。

ふだん株のことは全く口にしない妻が
予期せぬ話を口にしたので驚き
そのことを当時連載中の
「ハイハイQさんQさんデス」の
連載コーナーに書きました。

すると、邱さんのお目にとまり、邱さんは
次のようにお書きになりました。
「『お知恵拝借』のページを担当されている
戸田敦也さんがはじめて深を訪問して、
予期していたこととは言え、
とてもびっくりされている光景を
読ませていただきました。(中略)

深センの町の中を走る
おびただしい数の自動車を見て、
戸田さんの奥さんが、
『自動車の株を買ったらいいわね』
とおっしゃっているのをきいて、
私は思わず失笑してしまいました。

いま中国では1年に500万台も新車がふえています。
車ができすぎてメーカー同士の投げ売りが始まり、
昨年の秋口から自動車株は
冴えない動きになってしまいました。
ですから株をやる人で
自動車株に近寄る人はほとんどおりませんが、
それでも1年に2割や3割は生産はふえ続けます。
もし中国で日本並みに
自動車の保有台数がふえたとしたら、
8億台の自動車が大陸じゅうを走りまわる日は
そんなに遠い先のことではありません。

したがって、長期投資の目で見たら、
戸田さんの奥さんの言うことが正しいのですが、
いまの中国でサイコロを
自動車というところに振る人は
ほとんどいないのです。
ここに投資と投機の違いがはっきりと見えます。」
(第1829回「投資と投機はこんなに違います」)

今年の3月のことですが、
これは一体どういうことだろうかと思い、
私は邱さんの文章に何度も目を通しました。


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  中国おける鳥インフルエンザ発生のため延期することにしました。
  ご了承いただきますようお願い申し上げます。


執筆者:戸田敦也(2005年11月27日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com