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第29回 株は買ったあと、なぜ値を下げるのでしょう

多くの人は、株が買ったあとに
買値を上回り、そのサヤをとることを
狙って株を買います。
ところがしばしば経験するのは
買った株が株価を下がり
そのまま下がり続けることです。

買った株が下がってしまうのは
たいへんなショックです。
今は株は下げているけど、
もうしばらくしたら、
上がってくるだろうと
自分をなだめるようになります。

しかしそんな期待をあざ笑うように
株価はさらに下がり、
「うーん、これは重症だなあ。
ここまで下がると、もう二度と
買値まで這い上がることは
考えにくいなあ」と
あきらめざるをえないような
心境になります。

いったいどうして株など
買ってしまったのかと悔やみ、
自分は株には向いていないのかな
と考えたりしました。

でも、あきらめるまえに、
なぜうまく行かないのかを
明らかにすることが必要です。

前に、私は昭和62年頃、NECの株を買い
3分の1に値を下げたと書きましたが、
その頃、邱永漢さんが書いた
『株の目 事業の目』という本を見つけ、
参考になるかもしれないと思って買いました。

この本には、株を買う人の
心理状態が書かれていて、
人は新聞や雑誌が「いま株に人気集中」
とか書かれた記事を読むと、
そわそわして、株を買わないと
損したような気持ちになり、
先を争って株を買う。

しかし、そうした時期は
株価がピークに近いているときで、
その先は株価が下がり始めるのだ、
といった趣旨のことが書かれていて、
自分が置かれている状況を
整理するのに役立ちました。

執筆者:戸田敦也(2005年09月11日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com