戸田ゼミ通信HOME >> 戸田敦也コラムトップページ >> 交流を楽しむ  1回〜
<< 前のコラム |第12回 未知の分野に踏む込めば、新しい体験があります| >> 次のコラム

第12回 未知の分野に踏む込めば、新しい体験があります

日本では昭和30年代から40年代にかけて、
海を埋め新鋭の製鉄所がつくられていました。
そのため、鉄鋼会社には土木や建築の技術者が
大勢採用され製鉄所づくりに従事していました。

しかし、50年代になると、製鉄所づくりが終わり、
土木や建築の技術やノウハウを活かすことを目的として
新規の事業がはじめられることになりました。

海のなかや砂漠の上にパイプラインを引いたり
ビルの鉄骨工事や工場の建設を行う事業が
鉄鋼会社の新しい事業として動き出したのです。

私が40歳を節目にして働くことになった職場は、
そうした経緯でつくられた新規事業部門で
工場の建設や小さなオフィスの建設にかかわる
事業を行っていました。

その部門の調整課長として
働くことになったのですが、
設立されてから10年くらい経ちながら、
ずっと赤字状態が続いていて
職場の雰囲気は暗く、なんとなく
沈滞ムードが漂っていました。

「嫌なところに来たなあ、
自分なりに考え、行動したことが
裏目にでたかなあ」と思ったりしました。
しかし、私の上司であった人がすばらしい人で
ライバル会社の取り組みを参考にして
再建策を提示し、紆余曲折をへながらも、
その部門は長年の赤字を脱し
黒字に転換することになりました。

おかげで赤字状態が続いていた部門が
黒字を出せるようにするには
どういう療法が必要で、その療法を実施する場合、
当事者はどう反応するか、といったことの
一部始終を体験することができました。

経験したことのないところで働くと、
一から仕事を覚える必要がありますが、
その仕事をやらなければ、知りえなかったことを
体験することになり、人間の幅が広がります。

執筆者:戸田敦也(2005年08月26日)

戸田ゼミ通信HOME >> 戸田敦也コラムトップページ >> 交流を楽しむ  1回〜
<< 前のコラム |第12回 未知の分野に踏む込めば、新しい体験があります| >> 次のコラム

■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: todaatsunari@gmail.com